はいどーもーみっちーです!
以前に絶対守らないといけないのはリスク管理だ!っていうのを↓の記事に書かせてもらいました。
そして事前準備として、評価のおさらい、ケーススタディを押さえておく、治療方法を知るなど漠然とした事を↓の記事で書きました。
ここまで書いてますが実習生になると家に帰ると絶対にぶつかる事は
なにをしたらいいかわからない!!!
ということにおそらく陥るでしょう。
そしてパソコンの前でフリーズ…
ではフリーズしないようにする ためにはどうしたらいいか、実習を円滑に実施できるようにするにはどうしたらいいかを書いていきたいと思います。
実習の教育目標を知ること
実習には教育目標と言うものがあって、
Bloomさんが提唱した教育目標があります。
目標は3つに分類され
・認知領域
→知識
・情意領域
→態度、習慣
・精神運動領域
→技術
これら3領域を全て獲得される事が理学療法士養成の目標になります。
まずこの領域を知らなければ自分が何をするべきか、目標が定まらないため絶対に知る必要があります。
認知領域
この領域では、学内で学習した基礎知識(解剖学、生理学、運動学、評価学etc…)を思い出す事ができる【想起】というレベルから始まり
その知識の意味を他の知識と関連づけて【解釈】できるレベル、そしてその知識を使った【問題解決】 ができるレベルへと成長出来たかがこの領域で問われます。
情意領域
理学療法士の役割、仕事の内容に気づき自分の事として【受け入れる】レベルから始まり、【反応】するレベル、そして理学療法士としての行動規範を自分自身の揺るぎない態度として【内面化】するレベルへと発展しているかをこの領域では問われます。
精神運動領域
指導者が行う、技術を見学し、それを手本として【模倣】するレベルから始まり、その模倣を反復練習する事で意識的に【コントロール】できるレベル、そして最終的には意識しなくても自然に体が動く【自動化】のレベルにまで発展しているかをこの領域では問われます。
体験学習型(診療参加型)実習(クリニカルクラークシップ)ではどうしたらいいか
ここ最近では、従来の課題消化型実習では、学生の負担が大きすぎる事が問題視されており、学校が開催する臨床実習説明会等にもクリニカルクラークシップで行うようにと説明される事が多々あります。
実習様式が移行されつつある中で、1から細く説明してくれる実習スタイルに対して、実習生たちはどうしたら良いのかを説明していきます。
クリニカルクラークシップって?
19世紀末にジョンズ・ホプキンス大学のWilliam Olser(ウイリアム・オスラー)教授が知識編重の教育ではなく、患者を診ることの重要性を説いて始めた教育法です。
そのためクリニカルクラークシップは「助手として診療チームに参加し、実体験を通して、セラピストとして習得すべきスキルとprofessionalism(態度、倫理観)を育成していく実習形態」と定めています。
実習方法は?
学生と指導者が担当患者に対して一緒に診療を行なっていきます。
その中で必要な情報を常に共有し、患者の診療計画について相談していきます。
始めは指導者からほとんどの情報をもらう形になるが、徐々にその情報を自分から聞き出す、引き出せるようになるかが重要で学生は【見学】→【模倣】→【実施】の順番で課題遂行できるようになるかが問われる実習スタイルです。
学生は【見学】をしながら、指導者から「どのような障害に、何を目的に、いかなる方法で」で理学療法を実施しているかの説明を受けます。
そして数回の説明を経て学生は指導者の手技を【模倣】します。
模倣の過程を経て習得するまで何度も繰り返し、指導者から大丈夫だと判断され、その手技に関して委ねられるようになれば【実施】にたどり着きます。
クリニカルクラークシップの問題点は?
ここまでの問題点は【受け身】な実習スタイルになってしまうことです。
全て説明を受けて、それをデイリーノートに記載する。
一見スゴく楽なようで、こんな状態だと全く成長出来ず、評定が最悪でなんも変わってないねと言われて終わるケースが考えられます。←実際に来た実習生がそんな感じでした。
でもこうではいけないと思って、動く学生もいますが、案の定パソコンの前でフリーズ…
理由を聞いたら、言っている事をメモはしたけど書いてある意味がわからない…っと、そしてそれを理解しようと調べてもヒットしないから夜寝れない。
なんて負のスパイラルに陥りますね。
ヒットしないのは当たり前で、指導者もお金を払って勉強しているため、内容がインターネットやら本に転がっているはずが無いのです。
ここまでは理解できたと思いますが、実習生は根本的に考えが間違っています。
大きな間違いは
実習生も診療チームの一員になるので、指導者が絶対ではありません。
指導者の考えも一理あるな、吸収しよう程度で良いのです。
では次に話するのは、実習を乗り切るためにはどうしたらいいかを説明します。
実習を乗り切るために押さえておきたいポイント
上記で説明した、Bloomさんが提唱した教育目標の認知領域、情意領域、精神運動領域の中に、クリニカルクラークシップの考えを導入して、見学→模倣→実施をできるようになれば良い話です。
そのため、指導者の言っている事を理解しなければいけないという実習ではありません。
技術を吸収しに行く、どうやって治療展開していくのかを学ぶだけです。
セラピスト1人1人が違う考えをしますのでその指導者が絶対というわけではありません。
これからお話する事は僕の持論です。
パソコンの前でフリーズをしないようにするには?
これなんですが、もちろん持論なんですが、パソコンの前でフリーズしないですらすら進められる実習生はその実習はおそらく上手くいってます。
すらすらやってるつもりが量が少ないって実習生もいますのでそこは要注意ですが…
前置きはさておきこれから説明していきます。
まずパソコンの前でフリーズが起きる理由は、指導者の話しを文章にしたら、なんか短すぎて不安で、でもこれ以上書けないって人が大半な印象でそれは情報不足だからフリーズしてしまいます。
それに加え、見学中のメモが少ないというのは、言われたこと以外メモしていないからも考えられます。
では一体フリーズしないために見学中に何をメモするべきなのか。
それは学習目標にある事をメモします。
認知領域と情意領域は書いてもキリがないので、見学中のメモに残すのであればこの患者さんにはこうゆう感情が湧いた程度で良いかと思います。
重要なのは、精神運動領域です。
模倣→コントロール→自動化しなければいけません。
クリニカルクラークシップでも見学して模倣して実施にまで至らなければなりません。
なので見学中のメモは、指導者が患者さんに対して施した治療内容を、そして方法(手の押さえる位置、角度など記載できる全ての事)に集中しなければなりません。
目的とかは喋ってくれますが、立ち位置なんかは説明されませんので…
家に帰った後に、全体像を思い出せて模倣できるような記載を心がけましょう。
見学中にメモする事
・指導者の説明
・指導者のやっている内容と方法
を記載すると良いと思います。
細かい内容が必要になったときは上記を参考にしてください。
次は、デイリーノートに書く事です。
デイリーノートに記載する内容は?
まあ何時にやったとかの時間は指導者の指示に従ってください笑笑
指導者のデイリーノートを実習生がどれくらい成長しているか、しようとしているかを知るためのツールにしています。
そのため書く事は必然的に、教育目標に沿った事を書くべきです。
ではここでは1つの実習を最初の段階から終盤にかけての書き方を説明します。
まずメモとして書くべき事は、指導者がその患者さんにやっていた事を書きます。
おそらくやっている内容、目的は説明を受けると思います。
その内容は絶対に必須で記載しましょう。
ここでは認知領域の話をすると説明を受けた内容を基に教科書で調べた事を書くことが望ましいです。
精神運動領域では、指導者が行なっていた内容に方法を載せましょう。
それを見て真似をできるようにしましょう。
そして最後には情意領域での、自分が理学療法士としてどうすべきかなどの感想を述べていくと良いでしょう。
ここまでは実習最初の頃にかけたら良い内容です。
次からは、後半にはこんな感じで書けたら良いねって内容を説明します。
指導者も慣れてくると、患者さんにやっている事を
股関節屈曲制限があるけどなんでだと思う?
えーーっと…
大殿筋の短縮が考えられます!!
いいねぇ!それと関節内圧も高まっているかもしれないね!!
など聞いてきてこのようなやり取りが増えてくると思います。
そこで答えた内容、返ってきた答えをメモしておきましょう。
認知領域での内容としては、調べた結果、だからそうなってたのかという結論まで導き出し、こうすれば良いのではないか?と提案できれば翌日、じゃぁやってみようかなんて会話が広がると思います。
精神運動領域での内容としては、模倣から、前回はここで失敗したからここを改善して行うなんて書いて、トライアンドエラーを繰り返して、上手く行くように実施・自動化まで持っていきます。
情意領域での内容としては、自分に欠けている事を並べ、改善するように行動し、行動した結果どうなったかを書いていきます。
そして上手くいったことも増えていくと思いますので、上手くいった事も分析してこれを自分の強みにしていくなどの目標をかかげられると最高だと思います。
情意領域だけは、終盤枯渇すると思いますので1日1つ出して、1つの内容を数日引っ張ってトライアンドエラーを書いていくと稼げます笑笑
まとめ
ここまで実習を円滑に進めるためにパソコンの前でフリーズしないようにするにはというテーマで説明していきました。
パソコンの前でフリーズしないために心がける事は
・教育目標を知ること
・教育目標に沿った事をメモする事
だと思いますので、少しでもメモが豊かになりますように、そしてフリーズしまくって電車に飛びたくなった僕のような方を作らないようにする為にもこうやって書かせていただきました。
今回参考にした文献は↓
少しでも参考になればと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
では!!