はいどーもーみっちーです!
みなさん【健康格差】という言葉は知っていますでしょうか?
ここで紹介することは
健康格差って何?
健康格差で大事なキーワードは?
健康格差を縮めるためには?
という内容を気になったので調べたことを共有出来たらと思います。
では早速ですが、健康格差はどのような要因で生まれるのかを紹介していきたいと思います。
健康格差で大事な4つのキーワードって?
まず【健康格差】という言葉は読んで字の如く、健康に格差が生まれていることを指します。
具体的に厚生労働省が出している定義では
『地域や社会経済状況の違いによる集団における健康状態の差』
となっています。
具体的な例で言うと、
↑以前に紹介した健康という形は人それぞれなんですが、今回は厚生労働省が重要だと認識している健康寿命で例えますと
上の図だと、1位と47位とでは3歳弱の差があります。
このような差を【健康格差】と呼ばれており、世界保健機構(WHO)は健康格差が生まれる要因を4つ紹介しており
・所得
・雇用形態
・家族構成
・地域
が背景にあると指摘しています。
ではこの4つの背景がそれぞれがどのように健康に影響を及ぼしているか紹介していきたいと思います。
【所得】
所得の違いだけでそこまで健康に影響が出るものなんでしょうか…
実際、お金持ちの人は外食とか悠々自適に過ごして、お金がない人は我慢した生活しているんじゃないの?と勝手な偏見を持ったまま調べてみると厚生労働省がしっかり調査してくれていました。
調査の内容は世帯の所得別
200万円未満
200万円以上400万円未満
400万以上600万未満
600万以上
に分けて生活習慣等の状況を比較した結果なんですが、
200万円未満には
・食塩摂取量が多い
・野菜摂取量が少ない
・果物摂取量が少ない
・歩数が少ない
・喫煙が多い
・飲酒が多い
・睡眠時間が短い
・健診未受診
・痩せの者-肥満者
・抜歯本数が多い
上記の状態で健康状態に影響が出ていたとしても所得が少ない分、病院にかかるお金がない、もったいないという理由で病院に行かないということがこの結果になっているという指摘もありました。
所得が少ないと健康状態があまりよくないという結果でしたが、飲酒・喫煙に関してはお金がかかる分、少ないのかなって思っていましたが逆の結果となっていて意外なでした。
所得でも健康に差が出るとなると、実際、働き場所で変動が出てしまうと思うので所得自体はあまり変えられない可能性がありますが、調査結果で出た内容を真摯に受けて止めて一つ一つ改善の方向に向かうと健康格差は減るかもしれませんね。
【雇用形態】
ここで述べる雇用形態は働く上での様々な条件という広い意味合いで使わせていただきます。ざっとですが、
などの労働条件が健康格差が生じてしまいます。
一つ一つ紐解いていくと、まず非正規雇用だと所得が少なくなり社会保険に入れない場合が考えられ、将来的な不安等から心理的に悪い影響を与え健康状態を損なうと指摘されています。
もちろん非正規雇用だと所得が少なくなるので上記で書いたことはそのまま当てはまります。
次に就業時間についてですが、今の時代は3交代(例:6時~14時、14時~22時、22時~6時)だと健康診断や病院受診に時間の都合上行くことができないという問題があります。
その他では、残業により健康状態が損ない過労死と言った事案もあったりします。
次は勤め先の働き方ですが、これはどのようなお仕事かで変わってきます。お仕事を分類わけしたものを職業階層といい、この職業階層によっても差が出ます。
職業階層とは研究によって分類や表現が変わるようですが、【管理職、事務職、専門職、ホワイトカラー、ブルーカラー、グレーカラー】などと一般的には言われているようです。
職業階層が低い人は高い人に比べ、仕事をうまくコントロールして心理的ストレスなどを緩和できる割合が少ないと言われています。仕事をうまくコントロールできている人に比べうまくできていない人は、冠動脈疾患が1.93倍多く心身機能が悪くなるとも言われています。
働いている条件だったりが健康に差が出るのもいろんなニュースを見ていて頷けますがうまくコントロールするっていうのも難しいですが、どちらにせよストレスだったり病院に行かない結果だと思うのでうまく有休や余暇を使うことが重要なんですね。
【家族構成】
家族構成は親がいて兄弟がいておじいちゃんおばあちゃんがいてーというのもありますが、ここで言う家族構成とは、
・世帯が独身・離別・死別・有配偶者あり
・所得や親に持病があるか
・親が学歴が低いか
などの遺伝要素や家庭環境といった詳細な面も含んで考えています。
世帯が独身・離別・死別・有配偶だと平均寿命や健康状態に差が出ると言われており、平均寿命は独身で一番短く、有配偶者ありで一番長くなっているそうです。また独身男性では糖尿病が多いなどの健康状態に影響することが指摘されています。
親の影響で子どもの健康状態が左右されるという報告もありました。例としては親の持病、お金事情、学歴等が挙げられていました。
持病や体組成に関しては子どもに遺伝することがあります。幼少期に家庭の社会階層が低いとお大人になってからの心臓病や脳卒中、肺がん、胃がんなどの死亡率が高くなることもわかっているそうです。
このように、どのような家族構成になっているかによって本人、または子どもの健康格差が生まれてしまうようです。
【地域】
地域の違いとは、今住んでいる環境によっても大きな違いがあります。
・地域の制度や所得
・地域との繋がり
といった環境に差があるからと言われています。
少しおもしろいと思った研究は、僕は健康になるためにはヘルスリテラシーを高めるために知識をつければよい答えを出すことができると考えていましたが
インドの農民を対象に流動性知能(予備知識とは無関係に論理的に考え、新しい問題を解決する力)の研究が行われました。これで面白いのが、忙しい時と余裕ある時を比較して、忙しい時の方が優位に流動性知能が低下したと報告されています。
健康についても同じで、その方が置かれている環境が悪ければ情報処理しきれず悪い答えになってしまいます。地域でできる事は、問題を解決できるような環境作りをしなければなりません。ここで大事とされるのがソーシャルキャピタルという存在です。
このソーシャルキャピタルは信頼関係だったりを指し、対象者が安心できる場所を提供することで健康について正しい答えがでやすくなるということで驚きました。
予備知識はある程度ある前提ではありますが、その知識を発揮するためには環境を整えなければならないということでした。
健康格差を縮小させるには
健康格差を縮小させるには、山積みの問題を一つ一つ解決しなければなりません。っていうのは当たり前のことですが、いろんな文献を見ても明確な答えは出ていませんでした。
しかし、介入対象だったり具体的な対策はありました。
この中で、一人ではどうしようもできないことがたくさんあります。
さきほど述べた、ソーシャルキャピタルを充実させ、たくさんの地域が地域内で周りとの信頼関係を厚く築ければ健康格差の縮小が可能なのかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか?
健康格差という問題は自分1人ではどうしようもできない問題からなんとか格差を自身で縮めようと努力できる問題まで様々です。
問題が山積みですが、これをやっておけばいい!っていう明確な答えがないのもまた事実です。
だからと言ってやらなくていいというわけではありません。
一人一人ができる行動の結果で縮められるところは縮めて、地域などの環境を整えることで改善される問題は一人一人が意識して、大きな変革をもたらしてくれる人を選挙へ行って当選させるなどで健康格差の縮小につながると思います。
健康になるためにまず自分達で一歩踏み出しましょう!!
参考・引用文献
・平成30年国民健康・栄養調査結果の概要-厚生労働省
・健康格差縮小と21世紀型健康教育・ヘルスプロモーション-近藤克則
・人々の所得や雇用から見る健康格差-菅原佑香
・社会格差の広がりと子どもの健康をめぐって-實成文彦
・健康格差の現状と対策のヒント 労働と関わる健康格差-宮國康弘.近藤克則
・女性の非正規雇用による就業と経済的問題の関わる健康影響-錦谷まりこ
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