健康がわかる!?逆転理学療法士☆みっちーブログ

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パーキンソン病~Hoehn & Yahr5のリハビリテーション~

はいどーもーみっちーです!

 

 前回の続きです。

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パーキンソン病リハビリテーションで行ってくことシリーズはHoehn & yahr 5で終わりです。

実際にここまで進行してしまった場合、どのような事をしていくのか書いていきたいと思います。

 

 

 

パーキンソン病 Hoehn & Yahrステージ5のリハビリテーション

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引用 パーキンソン病リハビリテーション治療 中馬 2019

 

パーキンソン病 ホーエンヤール5のリハビリテーション

Hoehn & Yahr5の状態は

車椅子上での生活orベッド上寝たきり状態で日常生活が全面的な介助が必要な状態です。

 

そこで治療目標は

  • 生命機能維持
  • 褥瘡予防
  • 関節拘縮予防

となっています。

 

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ここでの目標は、 誤嚥性肺炎をできるだけ避けることです。

過去記事にも誤嚥性肺炎の恐ろしさを書かせていただきました。

そこで、以前にもお話ししましたが、パーキンソン病は死の病ではありません。

亡くなる大半が肺炎です。

その中でも割合が極めて高いのが誤嚥性肺炎です。

 

まずHoehn & Yahrのステージ5の病態は非常に幅が広いです。

僕が臨床で経験している方は、胃瘻を作っていますが端座位は見守り~自立レベル、一人では歩けませんが介助あれば歩けるというレベルもいれば、固縮で固まりすぎて関節可動域練習もままならず固く意思疎通も困難なレベルの方もいます。

 

この状態になると、パーキンソン病の知識というよりは、 生命機能維持とはなにか褥瘡とはなにか関節拘縮予防とはなにか、という内容を知らなければなりません。

 

生命能力維持

生命能力の維持は、心肺機能の維持とこの時期は同義になります。

心肺機能は、端座位など心臓の活動性を高めることや、呼吸筋の固縮による胸郭拡張困難の問題を除去していくことが必要になります。

また、嚥下能力の低下により、誤嚥するリスクがあり、 呼吸筋の活動性を保つことは、排痰にもつながるため、誤嚥性肺炎のリスクを軽減することが可能です。

 

これらを目的としたリハビリは、

・呼吸訓練

胸郭拡張差を低下させないために自力での上肢活動をすることが望ましいです。

実際に、ROMexのみでは呼吸機能に大きな変化はなく、運動が良いと報告されています。

・排痰訓練

・発声練習

・持久力訓練、ADL訓練

心肺機能の維持も含め、端座位練習。

可能ならば、立ちあがり練習など行うと良いです。

 

褥瘡予防

関節拘縮予防の一環ではありますが、褥瘡予防で重要なのがポジショニングです。

前述しましたが、パーキンソン病の方は自律神経系の乱れが生じやすいことと、固縮があるため、皮膚血管が細くなりやすく 栄養が不十分になることが多々あり、褥瘡発生の原因になります。

また、関節拘縮が起きてきている人だと、容易に褥瘡が発生してしまい、栄養が行き渡らない中、褥瘡部位の治癒にも栄養が行き偏ってしまうため、さらに栄養不足になってしまいがちで、さらに言うと免疫力も低下するため、肺炎を起こす原因にもつながります。

発赤程度の場合はまだ、パットなど当てて、除圧すると治癒して回避できますが、ポケットまでできてしまうとそう簡単には改善せず、外科的手術が必要となります。

 

これらを目的としたリハビリテーション

・除圧を可能にするための寝返り練習

・ポジショニング

 

関節拘縮予防

パーキンソン病における、関節拘縮予防は「動く」ことです。

沖田は関節可動域制限は様々な要因はあるが、どの要因にも共通するのは不動を惹起させると述べています。

それに加え、不動により、筋線維の配列も変わってしまうとも述べており、筋線維の配列が変わってしまった場合、容易に戻すことはできません。

配列が変わり切ってしまった場合は戻すことはできません。

パーキンソン病の特徴の屈曲が強まった姿勢になりやすい特徴がありますので、少しでも多く、関節・筋肉を動かして不動にならないようにして筋線維の配列の乱れを起こさないようにすることが関節拘縮予防につながります。

そのため、 ROMexや運動機会を増やしてしっかり動くことが重要になってきます。

 

これらを目的としたリハビリテーション

・ROMex

・自動、自動介助運動

 

まとめ

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生命機能維持、関節拘縮予防、褥瘡予防、パーキンソン病が進むと最終的には、日常生活の自立という観点から 生命維持に移行されます。

上の図で示しましたが、命は1つが欠ければ他が崩れ潰れてしまいます。

 

生命機能の心肺機能が低下すれば、真っ先に命を潰します。

拘縮ができれば心肺機能低下、褥瘡発生する可能性が高まり命を潰す結果になります。

 

これらを避けるためのリハビリテーションを組み立てなければなりません。

 

進行性疾患のため、この図の関係を潰さないように確実に避けるということは難しいでしょう。

しかし、できる限りのことはしていかなければなりません。

ここまでの話では、患者さんを離床させずベッド上で常にリハビリを実施することということは予後を狭めることと同義になりかねないため、しっかりと離床機会を増やして少しでも動く機会を増やせればと思います。

 

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

少しでも参考になればと思い書かせていただきました。

 

では!!!!