はいどーもーみっちーです!!
今回は、セラピストが目の前の人の状態が急変した時の対応ってどうするのか、僕はそのような人を目の前にしてパニックになってしまいます。どんな状態でも、それはやはり知識不足で、何が起きているか、どうすればいいかわからないからだと感じました。
なのでどうしたらいいかなど調べてみました!
急変とは
辞書では急に様子が変わる事とされていますが、医療では、命に関わる変化を指す場合が多いです。
例えば、心肺停止、呼吸停止、ショック、意識障害などこれらの重篤で最悪の場合、「死」に至るような状態になった事を指します。
急変時にどのような対応を取るか
目の前の方が、なにか症状を呈した場合、まずしなければならないのは「緊急性が高い、命に関わるものか」を瞬時に評価し、処置が必要な場合は、Dr.や看護師に引き継いでもらうまで観察等対応しなければなりません。
これを、ACDAサイクルに沿って、assessment (評価)し、重症度をcategorize(分類)したのちに、decide(判断)しact(行動)する事が重要です。
評価(Assessment)
評価とは、急変した方を目の前にした時、1番はじめにすることです。
評価には一般評価、一次評価、二次評価、三次評価と分かれています。
大体一般評価の段階で重症度を判別し、命に関わる問題の有無を判断します。関わる場合は、周りのスタッフをかき集め、Dr.、看護師を呼んで引き継いでもらわなければなりません。
関わらない場合でも一次評価に進みます。不安の場合は周りのスタッフと一緒にするのが好ましいです。
この順序、流れを把握しておき、確認をする事で評価の漏れや医療関係者のチームの方に状況を説明できると思います。
二次評価からは、Dr.や看護師に報告済みの動きになります。
一般的評価は?
はじめのアプローチは2〜3秒で患者を「見て」、「聞いて」、「外観(見かけ)」、「呼吸状態・有無」、「意識状態」、「ショックの有無」を迅速に観察した印象をgeneral assessment(一般的評価)として行います。
この評価の目的は、緊急性の高い病態、処置・蘇生が直ちに必要な病態かを判断する目的で行います。
こちらは迅速にどのような病態かを判断するだけなので過大評価の場合は容認されています。
一次評価は?
一般的評価を行い、次にprimary assessment(一次評価)を行います。一次評価は全身的なアセスメントです。見ていく項目は
Airway
・呼吸状態Breathing(数、様式、努力性、換気量、呼吸音、SpO2)
・循環状態Circulation(色、数、リズム、血圧、脈拍、CRT)
・精神状態Disability(AVPU、JCS、GCS、対光反射)
・全身状態Exposure(全身観察、体温、出血、腹部膨満感)
を評価します。
※CRT:capillaryrefillingtime(毛細血管再充満時間)
※AVPU:A(alert),V(verbalresponse),P(painresponse),U(unresponsive)
二次評価は?
二次評価では、「SAMPLE」「OPQRST」に沿った系統だった病歴調査聴取から始まり、頭の先から足の先までの詳細な身体診察を行います。
SAMPLE
・S:Symptoms 主訴
・A:Allergy アレルギー
・M:Medication 内服
・P:Past medical history &Pregnancy 既往歴・妊娠
・L:Last oral intake 最終摂取
・E:Event 状況
OPQRST
O(onset) :発症様式
P(Palliative/Provocative) :増悪・寛解因子
Q(Quality/Quantity) :症状の性質・程度
R(Region/Radiation) :場所・放散の有無
S(Severity/associatedSymptom) :程度,随伴症状
T(Time course) :時間経過
ここからはなぜそれが引き起こされたかの詳細を明確にしていきます。
三次評価は?
この上で、各種検査所見、画像所見が加わりさらに詳細な身体状況の評価ができ、
なぜ起きたかの判別ができます。
重症度の分類(categorize)
重症度とは、
評価した結果、緊急性が高いか、命に関わるかの重症度の判別を行います。
基準は、厚生労働省が出している内容を参考にしました。
意識:JCS-100以上
呼吸:10回/分未満又は30回/分以上、呼吸音の左右差、異常呼吸
脈拍:120回/分以上又は50回/分未満
血圧:収縮期血圧90mmHg未満又は200mmHg以上
SpO2:90%未満 その他:ショック症状 等
*上記のいずれかが認められる場合
※ショック症状
ショックとは、臓器への酸素の供給量が低下し、生命を脅かす状態で、臓器不全やときには死亡につながります。通常、血圧は低下しています。
顔面蒼白 (pallor)
虚脱 (prostration)
冷汗 (perspiration)
脈拍触知せず (pulseless)
呼吸不全 (pulmonary insufficiency)
5P‘sの有名な症状が生じます。
判断(decide)
重症度・緊急度を判断したのちに行動しなければなりません。
その際に使われるのは、CTAS(Canadian Triage and Acuty Scale)「救急患者緊急度判定支援システム」
緊急度 | 酸素飽和度 の場合 |
循環動態の分類 | 意識レベルの場合 | 体温 | |
蘇生(Blue) | 心停止、けいれん継続、重症外傷、 高度の意識障害、重篤な呼吸障害 等 |
<90% | ショック | 中等度以上の意識障害 | |
緊急(Red) | 心原性胸痛、重篤な体温以上、 激しい 頭痛・腹痛、中等度の意識障害、抑うつ、自殺行為 |
<92% | 循環不全 | 軽度意識障害 | 38.5度以上 +免疫不全疑いor敗血症疑い |
準緊急(Yellow) | 症状のない高血圧、痙攣後(意識回復 したもの)、 変形のある四肢外傷、中等度の頭痛・腹痛、活動期分娩 |
92〜94% | 正常の上限、下限 | 正常 | 38.5度以上 +具合が悪そう |
低緊急(Green) | 尿路感染症、縫合を要する創傷(止血 あり)、不穏状態 | >94% | バイタルサイン正常 | 正常 | 38.5度以上 +具合が良さそう |
非緊急(White) | 軽度のアレルギー反応、 縫合を要さな い外傷、処方、検査希望 |
>94% | バイタルサイン正常 | 正常 |
・常に日常診療で経験則や暗黙知として運用されている観察・確認項目が具体的に明示され、そこから緊急度が客観的に導かれる特徴があります。
JTAS(Japan Triage and Acuity Scale) 「緊急度判定支援システム」とは、
緊急度 | ||||
蘇生(Blue) | 直ちに診療、治療が必要 | 心停止、けいれん継続、重症外傷、 高度の意識障害、重篤な呼吸障害 等 |
<90% | ケアに継続 |
緊急(Red) | 10分以内に診療が必要 | 心原性胸痛、重篤な体温以上、 激しい 頭痛・腹痛、中等度の意識障害、抑うつ、自殺行為 |
<92% | 15分毎の再評価 |
準緊急(Yellow) | 30分以内に診療が必要 | 症状のない高血圧、痙攣後(意識回復 したもの)、 変形のある四肢外傷、中等度の頭痛・腹痛、活動期分娩等 |
92〜94% | 30分毎の再評価 |
低緊急(Green) | 1時間以内に診療が必要 | 尿路感染症、縫合を要する創傷(止血 あり)、不穏状態 等 | >94% | 1時間毎の再評価 |
非緊急(White) | 2時間以内に診療が必要 | 軽度のアレルギー反応、 縫合を要さな い外傷、処方、検査希望 等 |
>94% | 2時間毎の再評価 |
院内トリアージは、医療機関において、患者の緊急度を判定し、緊急度に応じて診療の優先順位付けを行う取組をいいます。カナダ版のCTASから日本版の開発を行い、平成24年4月よりJTASに改変されました。
行動(Act)
評価が済み、重症度・緊急度を判断した結果、医師や看護師に引き継ぐために緊急な状態をSBARを用いて報告をします。
・Situation 状態
・Background 臨床経過
・Assessment状況評価の結論(重症度・緊急度)
・Recommendation 提言,具体的な要望・要請
に分けて報告します。
その後は、上司に報告して、発生時の状況の記録を書くという流れになります。
人命にかかわる問題が生じた
スタッフが一次救命処置(BLS)、二次救命処置(ALS)をしなければなりませんが、これはまた後日。
まとめ
いかがだったでしょうか?
リスク管理をしていても、リスクを軽減するということなので、起きる可能性は秘めています。
起きた後も含めて動けなければ、リスク管理とは言えないかもしれないのを最近、痛感しています。
一次救命処置や二次救命処置の知識は必要だと感じますが、やはり医師や看護師に引き継ぐために僕たちはなにができるかを考えなければなりません。
なので
・重症度、緊急度を判断できる知識をつける事。
・アセスメント項目を覚える事。
・医師、看護師に報告できる事。
・救命処置の知識を入れる事。
がまず僕たちに必要なことで、知っておいて慣れてくると焦らずに対応できるかなと自分では思っています。
少しでも参考になればと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
では!!!!!!