健康がわかる!?逆転理学療法士☆みっちーブログ

第2、第4水曜日に健康について発信中!一人でも多く健康に興味を持つ人が増えますように!!

身体運動を生体力学的に捉える

はいどーもーみっちーです!

 

リハビリテーションにおいて、身体の運動において生体力学を知ることは重要です。

生体力学とは力学的アプローチであり、身体運動の空間・時間的変化運動の軌跡(並進運動、回転運動)および生体内外の力の作用から考える運動の【機械論的分析】です。

ここでは、身体の運動を力学的にとらえられるように必要なことをまとめます。

 

 

生体力学的アプローチ

物体が時間の経過とともに位置を変えることを【運動】といいます。

身体を物体と捉え、物体の運動を力学的に考えていく手法を【生体力学的アプローチ】といいます。

 

運動学と運動力学

身体に働く様々の力の作用によって、身体は運動の状態を変化させています。

身体運動に関与する力は、

  • 重力
  • 身体に直接加えられる外部抵抗力
  • 筋収縮を生む出す筋張力
  • 摩擦力

です。

これらの身体に働く力は考えず、身体の位置変化の特徴だけを分析することを運動学といいます。(例:手を振っているなど)

運動学的分析から明らかにされる運動の変化の原因を、力学法則を用いて、力の原理から解明することを運動力学と言います。(例:手が最後まで振り切るころは重力で減速しているなど)

余談ですが、運動力学の中には、静力学というものがあり、身体の姿勢保持の機構を解明する基礎となります。

 

時間と空間

運動とは物体が時間の経過とともに位置を変えることとお話ししました。

時間とはなにか、位置とはなにかを理解する必要があります。

時間

時間とは、簡単に時計で測ることとしますが、身体運動の基準の単位は秒sec、それより長い時間であれば分min時間hourとなっています。秒より短い時間をミリ秒(1/1000秒sec)なっています。

運動は流れで捉える場合と、点で捉える場合があり全体において、どれくらいの時間がかかったのかなど知るための時間です。

 

空間

空間内の2点間の距離を単位メートル(m)で表現します。

メートルの1000倍がキロメートル(km)、1000分の1がミリメートル(㎜)です。

そこで前述した位置とは空間の中にある座標です。

原点を適当に設定することで、空間の一点の位置の座標を(X、Y、Z)と表現します。

X、Y、Z軸があることで、一点の位置が平面上から立体的に考えられるようになると思います。

 

身体運動の面と軸

前述で空間のお話をしましたが、まず、体は空間の中でどうあるべきか、どのように動くのかを説明していきます。

基本姿勢

立位姿勢では

  • 顔は正面を向き
  • 両上肢は体幹に添って下垂し
  • 前腕の橈骨縁は前方を向き
  • 下肢は平行して 足指が前方を向いた

直立位を【基本立位姿勢】といいます。

基本立位姿勢から

  • 前腕を回外位にして
  • 手掌を前方へ向けた

直立位を【解剖学的肢位】といいます。

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運動の面

矢状面:身体の正中から左右半分に分けるような平面

前額面:身体の正中から前後半分に分けるような平面

水平面:身体を正中から上下半分に分けるような平面

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運動の軸

垂直軸:垂直方向の軸で、運動は回旋動作

矢状-水平軸:前後方向の軸で、運動は前額面上の外内転動作

前額-水平軸:右方向の軸で、運動は矢状面上の屈曲伸展動作

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軸の覚え方は例ですが、肩関節に、前額面に対して垂直に槍を刺したら動く方向は外内転で、屈曲伸展回旋方向の運動をすると傷口が広がる方向なので痛そうです。

同じく矢状面に対して垂直に槍刺せば傷口が広がらない方向は、屈曲伸展ですね。

傷口が広がらないようにしてあげてください。

 

これらの面と軸を覚える理由は、生活をするためにです。

身体が現在、空間のどこの位置にあるか、手のひらは空間のどこにあるかなどを理解しなければ、目の前の方が抱えている問題が、生活で必要な空間に届くことができるのか、その位置だと重力はどれくらい受けるのかなどがわかります。

 

運動学的分析

観測したテータから運動軌道の特徴を定量的に読み取ることを運動学的分析といいます。

データ処理の基本は、位置データから変位、速度および加速度を計算することです。

基本ワード

・変位

隣り合う二つの観測時刻間の位置変化量を、その間の変位といいます。

 

・速度

観測時間内に、変位の量が変化し、変位の大きさを速度と定義しています。

速度の単位はm/secと表記されます。

 

・加速度

観測時間内での速度の変化量です。

 

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上記の2点の位置を比較した変位と速度、加速度の関係性は表と図をみていただくとわかると思います。

 

円運動

人間の身体運動の多くは、関節を軸とした体節の回転(円運動)から成り立っています。

円運動は歩行で例えると、股、膝、足関節の動く回転運動が起きることで、前へ進む体全体が空間内を移動することを並進運動の二つで成り立っています。

 

まとめ

円運動を解析する、思考するのに必要なのが、前述してきた内容です。

運動における目的の二点の位置を知るためには座標を、どれくらいの速度で変位しているのか、この運動軌道を【運動学的分析】です。

僕たちに必要なことは、この運動軌道(運動学的分析)を運動法則に沿って理解していく【運動力学的分析】が必要です。

次回は、運動法則の前に、重力などの話をしたいと思います。

 

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

少しでも参考になればと思います。

 

では!!