はいどーもーみっちーです!!
本日は、CO2ナルコーシスについて調べてみました。
PaCO2が上がっているからCO2ナルコーシスだから気を付けてと言われたときに腑に落ちなくて調べてみました。
CO2ナルコーシスって?
「高CO₂血症により高度な呼吸性アシドーシスとなって,中枢神経系の異常(意識障害)を呈する病態」
とされています。
どういうことかと言うと
長期間二酸化炭素の貯留した状態が続くと、呼吸中枢はPaCO2増加刺激を感知できなくなり、換気量が低下し意識障害や呼吸停止をきたす場合のことを指します。
高CO2血症の急激な進行でpHが低下しアシドーシスとなり、意識障害が出現しCO2ナルコーシスとなりますので、単なる高CO2血症はナルコーシスとは同義ではないので注意してください。
CO2ナルコーシスの症状は?
CO2ナルコーシスの主症状は、意識障害、自発呼吸減弱、高度の呼吸性アシドーシスの3つです。
呼吸促拍、頻脈、発汗、頭痛、血圧上昇、羽ばたき振戦などの不随意運動が出現した場合はCO2ナルコーシスの初期症状の可能性を検討する。
CO2ナルコーシスって原因は?
まずCO2分圧のお話からします。
人間はCO2分圧は40Torrを中心に35Torr以上45Torr以下が正常範囲です。
過換気症候群などの換気量過剰で低CO2血症となり、神経筋疾患で呼吸筋力が進行した場合のような息が吐けなくなったりなどの肺胞低換気により高CO2血症となります。
高CO2血症になることで、酸塩基平衡が崩れ、血液が酸性になることで意識障害が出現します。
症例では、2型呼吸不全患者に急に高濃度の酸素を吸入すると換気抑制が起こり、PaCO2が上昇してしまいCO2ナルコーシスに陥る場合があります。
その他、使用薬剤による副作用としての精神・神経異常(呼吸抑制など)でも起こる場合があります。
CO2ナルコーシスのメカニズムは?
CO2ナルコーシスは二酸化炭素の脳への直接作用ではなく、脳組織内のpHの低下によるものです。
長期間二酸化炭素の貯留した状態が続くと、呼吸中枢はPaCO2増加刺激を感知できなくなり、PaO2低下刺激のみに反応するようになります。酸素投与によってPaO2が急速に改善すると呼吸促進の刺激がなくなり呼吸中枢の働きが抑制されてしまいます。
したがって慢性の2型呼吸不全で腎の代償が十分されpHがほぼ正常に保たれているときはPaCO2が高値でもCO2ナルコーシスは起こりません。
一般に動脈血pHが7.30以下になると傾眠傾向になり、pH7.10以下では昏睡状態となります。
呼吸性アシドーシスは不適当な換気に基づく血漿PCO2の増加や吸入気中の2酸化炭素の優位な増加の結果です。
血漿PaCO2の上昇は炭酸の生成増加をもたらし、これが乖離して水素イオン(H+)と重炭酸イオン(HCO3-)の両者を分離します。
H+濃度の増加はPCO2に直接に比例して起こり、血漿pHの低下に比例して血漿HCO3-が増加します。
酸塩基平衡は動脈血pH7.35以下であるとき正常に比べて酸性で、これは代謝性アシドーシスか呼吸性アシドーシスの場合です。
反対に動脈血液のpHが7.45以上であるとき正常に比べてアルカリ性である。
2型呼吸不全患者に対して、はじめから高濃度の酸素を吸入させると換気抑制が起こり、PaCO2が上昇し、CO2ナルコーシスに陥る危険があります。
そのため、PaCO2が高くても腎の代償でpHが比較的よく保たれている場合は、人工呼吸器などでPaCO2正常値に戻す必要はありません。
しかし急激に起こった高度の2型呼吸不全では人工呼吸器を装着する対応をとります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
なかなか難しいとは調べて思ったのですが、
僕が悩んでいた、CO2ナルコーシス=高CO2血症ではないことがわかったことが収穫です。
CO2ナルコーシスかもと思ったときは、pHと腎機能が正常な働きをしているのかチェックが必要ですね!!
本日も最後までみていただきありがとうございました!!
では!!!